第一六章 ショウの開幕

 


 日もとっぷりと暮れて、二階の大広間には、花会に集まったヤクザたちの酒盛りも酣に
なっていた。そろそろ、呼び物のショーの開幕である。



                 肉奴隷実演ショウ
             主演・遠山千絵・めぐみ母娘



 
 毒々しく墨書した垂れ幕が天井から下がっている。部屋の中央にしつらえられた真っ白
い夜具と枕が三個並べられ、夜具の下には高性能の集音マイクが仕掛けられている。何
台ものビデオカメラもセットされ、これから展開される淫猥な実演ショウの開幕を、今か今
かと待ちわびているところであった。ショウの段取りはあらかじめ、細部まで入念に練られ、
検討されており、千絵とめぐみの涙ながらの特訓もさきほどようやく終えたばかりである。
 
「よ、待ってたぜ!」
 
20人ほどのヤクザのどよめきの中を、真っ赤な越中褌のあられもない姿で、哀れな母娘
が後ろ手にくくられて入場した。二人とも眼を閉じ、唇をかみしめて、必死で嗚咽を堪えて
いる風情である。これから、あられもない淫猥な珍芸を披露した後、恐ろしいヤクザと濃厚
なからみを演じて座を盛り上げなければならないのだ。一同がどよめいたのは、母娘の美
しさばかりではなかった。年増の美女である千絵は九〇センチは超えるというすばらしい
巨乳の持ち主である。乳房の先端のピンク色の乳首がつんと反り返って、千絵の哀しい
心情を伝えるかのように微かに震えている。とても二人の娘を産んだとは思えないくらい
身体の線も崩れていない。
 
これに対して可憐そのもののめぐみの乳房は小ぶりながらも、リンゴのように張り切って、
ツンと硬く乳首を上向けている。千絵は真っ赤な越中褌を締めさせられていた。実演ショウ
に出演させられるときのメスのコスチュームである。むっちり脂ののったムチムチした千絵
の張った白く丸い臀丘にくい込んだ真っ赤な布片は牝そのものであった。
 
まだ肉交経験も乏しく、牝に堕ちて日が浅く、腰の肉付きもほっそりしためぐみのハート
形の紫色の毒々しいバタフライを一枚つけさせられた姿も、性器をことさらに強調するよう
な淫猥なもので痛々しい。縄尻をつかんだ良治は得意げに胸を張って、にたにたと思い出
し笑いをしつつ、二人の哀れなメス奴隷の白い臀を撫で上げ、撫でまわしながら連行して
きたのだ。
 
部屋に連れて入ってきたときも、母娘はすがるような眼差しを向けて、若いちんぴらにピ
ッタリ全裸の肌を密着させていた。交互に唇を寄せて、ベーゼを求める。これから行われ
る淫虐なショウでは、すこしでも優しくしてもらいたい一心なのだ。
 
「うんっ・・・うぅっん・・・」
 
「うんっ・・・うぅっん・・・ス、スキよ・・・」
 
なんとも哀しげな声を立てながら、母娘はヤクザを濃厚なキッスにのめりこんでいる。二
人の柔肌の感触を愉しみながら、耳元で何事かを良治は指示している。二人とも、玩弄
をされるがまま、真っ赤に眼を泣き腫らしたまま、かすかに首を垂れて頷いている。これ
から始まる淫らなショウでの演技や、手練手管を教えられているらしい。
 
「よ、分かったのかよ!」
 
若いヤクザは険悪な表情で千絵のまるいヒップに平手打ちを加えて、叱りつける。千絵
は眉根を寄せて、おずおずと、憂いに満ちた面をあげ真っ赤に泣き腫らした瞳をヤクザに
むけた。
 
「はい・・・・わ、わかりましたわ・・・」

「わ、わかりましたわ・・・」
 
下卑た笑いを浮かべつつ、ヤクザはわずかばかりの小片に蔽われた二人の秘部をなぞ
る。すでに座敷はヤクザたちでギッシリ埋めつくされ、酒の匂いがプンプンと匂ってくる。
二人は円座になったヤクザたちの膳の前に背中合わせに立たされ、天井から下りてい
るロープに繋ぎ留められた。これから強制される淫らなショウに二人は怯えきって、蒼い
顔で沈みきって、面を伏せて、シクシク啜りあげている。そんな千絵の耳元に良治はささ
やいた。
 
「さ、さっき教えた通りに口上を言うんだぜ!千絵!お前が率先して発情してめぐみに、さ
かりのついた淫売というのはどんなよがり声で、おねだりするのか、手本を示すんだ。」
 
「ハ、ハイッ・・・」
 
千絵は、うっとりと泣き濡れた目をあげ。小さな形のよい唇をひらいて、ハスキーな声でさ
きほど言い含められた卑猥なセリフを口にした。
 
「ほ、本日は、お、お忙しい中を、お運びいただき、あ、ありがとうございます・・・こ、今宵
の変態メス奴隷実演お××こショウを演じさせていただきますのは、た、高村千絵と、む、
むすめのめぐみです・・・変態お××こ奴隷の千絵とめぐみは、お××こ女郎として、お×
×この芸を磨き、みなさまにお××こ芸をご披露するため、い、いっしょうけんめいがんば
ります・・・さ、最後まで、あたしたち、変態お××こ奴隷のお××こ芸をご笑覧くださいま
し・・・・で、では、さ、最初に、どなたか、・・・わたしたちのお××コ隠しを剥ぎ取っていた
だけないでしょうか?、ご、ご覧のように、あ、あたしたち、両手が不自由なので、自分か
らお××こ、まるだしにできないの・・・こ、これから、わたしたちメスの芸をご披露するため
には、お××こをまるだしにしなければなりませんの・・・ど、どなたか、ち、ちえの・・・お、
お××こを・・・ま、まるだしに、してくださる優しい殿方はいらっしゃらないでしょうか?」
 
そう言うと、千絵は白い乳房をフルフルと左右に振って見せながら色っぽくねだった。
「きょ、今日は母娘でのお××こ比べですわ・・・み、皆様、ご、ご遠慮なさらず、もっと、わ、
わたしたちの、そばにお寄りになって・・・そ、そこでは、わたしたちの、お××コをよくご覧
になれないわ・・・」
 
めぐみもすすり上げるように、あらかじめ言いふくめられた淫猥なセリフを口にすると、リン
ゴのようなまるい乳房を振ってみせる。清純で可憐そのものの娘があばずれも顔負けの
淫猥なセリフを口走るのに、女遊びになれたヤクザたちも、陶然となっていた。
 
「ど、どなたか、お、おかあさまと、めぐみの、お××こ隠しをは、剥ぎとってくださらないか
しら・・・・だ、だって・・・あたしたち、お、お××こまるだしにして、奥まで、ひ、ひろげたく
って、うずうずしてるの・・・今日は母娘でのお××こ比べですわ・・・・・」
 
それっ、とばかりに二、三人の若いヤクザがわらわらと立ち上がると、千絵とめぐみの腰
にとりついた。とろけるように柔らかい夫人の乳房を背後からつかんで、やわやわと揉み
しだこうとする。
 
「うっん、嫌よ、嫌ッ・・・」
 
千絵は眉根を寄せ、シクシク啜りあげつつ腰をもじつかせて拒絶の意思表示を示して、
ヤクザたちを凝然とさせるのだった。ピンク色の乳輪が淡く拡がっている。若いとはいえ
女遊びに馴れたヤクザたちも、匂うような人妻のムンムンとした色香にさすがに痺れた
ような表情でうなずく。若い二人のヤクザは気もそぞろに、せつなげに身をくねらせる千
絵の褌の紐をゆっくり外した。ハラリ、と布片は畳に落ちた。
 
「へへへ、御開帳だぜ」
 
「おッ・・・・」
 
男どもは声をあげた。千絵の陰毛は完全に剃り落とされているので、くっきりと女の肉の
合わせ目が分かる。真っ赤にルージュされた千絵の媚肉はピアスされ、金のリングが通
されていた。
 
身をくねらせ、必死で羞恥と戦いつつ、若い娘もハスキーな声で告白する。
 
「みな様、お母さまだけに恥をかかせないで・・・めぐみも早く、お××こを、皆様の前でま
るだしにしたいの・・・」
 
めぐみのバタフライもすぐに剥ぎとられた。めぐみも真っ赤になってすすりあげながらも無
惨に女の部分を剥き出される。
 
「いかがぁ?千絵の、千絵のお××コ・・・・ま、丸見えになったかしら?こ、ここが、ここが
千絵のお××こなの・・・・娘のめ、めぐみをひ、ひり出した、牝豚の千絵のお××こなの・・
・・千絵のお××こ・・・・と、とっても、感じやすいの・・・・い、いろいろな、殿方のき××ま
を、く、くわえこみたくって、さ、さっきから濡れ濡れなの・・・・」
 
「めぐみ千絵の、お××こ、上つき、そ、それとも下つきかしら?・・・うぅっん・・・お母さま
のお××こと、どっちが大きいかしら?・・・」
 
たまらず、何人もの男の手が二人のスベスベした白いヒップから太腿に、乳房に伸びる。
 
「まあまあ、お客様、そう焦ることはありませんわ。夜は長いですし。皆様のお相手をさ
せる前に、牝どもが習い覚えた芸当をまず、ご鑑賞なさってくださいな。」
 
信代の声に、客たちは首をすくめ、照れ笑いをしながら、席に戻った。
 
「さ、それじゃ、千絵、さっき教えた芸を披露するんだよ!めぐみは一巡して客の相手だ
よ。いいね!」
 
信代がそう千絵に命じた。





 千絵の足下に半紙が敷かれ、筆が用意されると、一座はどっと沸いた。背後では、チ
ンピラの手でゆっくりと、千絵が筆を陰門に差し込まれるところであった。眼を閉じ合わせ、
哀愁に満ちた優美な横顔を見せて、千絵は両腿をひらき、無毛の女の恥帯を突き出す
ような態勢を取った。羞恥と悲哀で胸が潰れそうな思いに、白い太腿がブルブル小刻み
にふるえた。筆の柄の部分が淫裂をなぞり下がり、千絵は思わず呻いた。
 
「あうぅっ・・・・・か、かんにんっ・・・・ゆるしてっ・・・・」
 
肉の尖りを亀頭部でこすられ、千絵は思わず腰を引いた。嫌悪感にふるえ、惨めさに泣く。

「あッ、あむっ、あむむむっ・・・・い、いじわるしちゃ嫌っ・・・・い、入れて・・・あぁ、は、早く
入れて下さいまし・・・・」
 
悩ましい声をあげて、目を閉じカールした睫をフルフルふるわせて、太い毛筆を膣に迎え
入れる千絵の狼狽え、泣く声が響く。膣壁が擦り当てられ、亀頭部が埋まり、半回転が
繰り返される。さらに、小刻みに出し入れされる。女肉をもてあそばれる惨めさとは別に、
強烈な快美感に千絵は泣いた。
 
「お、お客さまぁ・・・も、もっと、奥まで入れて下さいまし・・そ、それじゃ途中で外れちゃい
ますぅっ・・・」
 
千絵はすすりあげるようにねだる。
 
「へへへ、さ、どうだ、奥さん、奥までしっかり咥えたら、落ちないように絞めるんだぜ!」
  
根元までしっかりと咥えさせられると、千絵は優美な首を、さも恥ずかしそうに、コクンと
頷く。
 
「奥さん、何て字を書くんだい?え?」
 
客のヤクザが声をかけると、夫人はうっとりと目をあげ、そちらに流し目をやりつつ答えた。
 
「うぅっん、それはねぇ・・・・・」
 
千絵は上気した頬を寄せて、ヤクザの耳元にささやく。千絵は腰を屈めて中腰の態勢を
とると、半紙の上に筆先を下ろす。筆先が紙上に触れると、うんっ、と甘い声をあげると、
腰を捻りながら、真っ白い半紙の上を黒々と染めていく・・・

 
             ちえのお××こ

  
 真っ赤に上気させて、千絵は、腰をゆっくりとグラインドさせた。目の縁を赤く潤ませ、
唇を噛みしめて、必死で堪える風情だ。男達は凝然となって、美しい人妻があられもな
い姿勢で、股間に咥えた筆が描くカーヴを見つめる。千絵の美しい富士額はべったり、
玉のような汗が滲んでいる。
 
「うむっ・・・・むむっ・・・・うぅっん・・・」
 
千絵は懸命だ。ともすると筆が半紙の上にずり落ちそうになる。筋を必死で締めて腰を
捻る。白い太腿がぶるぶる痙攣するように震えた。
 
「ちえのお××こ・・・・」
 
書き上げた文字を、恥ずかしそうに読み上げる。正面で客たちに、乳房を、ヒップを、太
腿を撫であげられ、甘い嬌声を上げながら酌をして回っていためぐみが、尻を振り立てな
がら母の方へと這っていく。半紙を咥えて、客のほうに戻っていく役目だ。正面のヤクザ
の前で恥ずかしそうにそっと差し出し、乳房をブルブルと振って見せる。背後では、再び、
良治の手で足下に半紙が拡げられている。何枚も何枚も、書き続けなければならないの
だ。千絵はせつなげに、ハァッ、ハァッ、と肩で息をしながら腰を落として続けた。あたり
は静まり返って、美貌の牝奴隷の淫猥な珍芸を固唾を呑んで見つめている。一〇数枚
も書いたであろうか。
 
「さ、良治!、今度はケツの穴で書かせるんだよ!」
 
信代の声が飛んだ。
 
「へい・・・・」
 
首をすくめて、良治は客の方に美夫人の尻朶をくつろげてアナルを晒す。
 
「うっん、嫌ぁんっ、嫌ようっ・・・・」
 
鼻にかかったむずかり声をあげて、嫌々と千絵はからだをもじつかせ、筆の侵入を拒絶
するポオズを示す。
 
「へへへ・・・往生際が悪いぜ。奥さん!」
 
ピシャリ、と尻を叩かれ、容赦なくアナルの奥深くまで筆を差し込まれて、千絵は喘いだ。

 「皆さま、おかあさまは、ケツの穴でも文字を書くことができますのよ・・・・どなたか、リ、
リクエストなさって下さらないかしら?・・・・」
 
泣くような声でめぐみが口をひらいた。言うまでもなく信代の演出であり、昨夜は遅くまで
泣く泣く承諾させられた段取りであった。
 
 
「ヒッヒッヒ、奥さん、そんじゃ、き××まって、書けるかい?」
 
ヤクザの中から、一声飛んだ。千絵は一瞬、頬を強ばらせ、ぶるぶる全身をふるわせる。
 「あ、ありがとう、ご、ございます・・・・・き、き××ま、ですわね・・・・お、おかあさま、き×
×まって、書けます?」
 
千絵はポオッ、と上記させ、憂いある眼差しで声の方を向いた。
 
「き××ま・・・・き××ま・・・・き××まぁっ・・・・」
 
三度、そう繰り返すと、千絵は一礼して応えた。
 
「あ、ありがとうございます・・・・千絵、書きます・・・・」

 
千絵は腰を落としていく。
 
「むむっ・・・・むっ・・・・うぅっん、・・・・」
 
哀しげな喘ぎ声をあげつつ、千絵は腰を捻る。やがて、書かれた文字に周囲の目が
集まった。
 
「き××ま、だいすき」
 
千絵は真っ赤な顔で叫んだ。
 
「き××ま、好き!」

 
習字も一段落終えると、今度は母娘での競演である。二人は背中合わせに括られて天
井から吊された。ガックリと首を折り、二人はシクシクすすりあげている。
 
「さあ、今日は無礼講ですから、どなたでも、ご自由に牝たちとお遊び下さいませ。」
 
信代の声に、再びヤクザたちが二人を取り囲んだ。手にしたバナナを頬を染めて見つめ
ると、従順の下肢をひろげて、受け入れ態勢を取る。すっかり諦めきった表情であった。
ヤクザたちは、母娘の乳房を手に取ってもてあそび、ヒップを撫で上げ、臀溝から指を差
し入れて、アナルから陰門までなぞりあげて二人の懊悩を愉しんだ。やがて、そり返った
バナナの先端でひらききった二人の縦長の陰唇の周りをなぞる。 
 
「あっ、あぁっ・・・そ、そんなっ・・・いやぁっ・・・」
 
「さ、切ってみな!」
 
「あ、ハイ・・・」
 
母娘は、バナナの先を咥えこむと、けなげにも積極的に腰をグラインドさせて、奥に吸引
しようとする。異口同音にうぅっん、と力むと筋肉を絞り、眉根を寄せ、ハァッ、ハァッ、と
せつなげな喘ぎをもらしつつ、バナナを切り落とそうと懸命だ。
 
「あんっ、あんんっ・・・・・あんっ・・・・・」
 
「あふっ、あうっ、あふぅっんん・・・・あぁっん、・・・・」
 
二人は甘ったるい声を放って、腰を使いバナナを陰門に、アナルに咥えこみ、切り落とそ
うと懸命になる。額にも、背にも玉粒の汗を浮かべている。眼が潤み、乳首は硬く充血し
て痛いほど尖っているのが分かる。
 
「へへへ・・・・」
 
乳房を、背を、太腿を、尻を撫であげられ、責め立てられ、二人は辛さに、一瞬気が遠くな
るような感覚を覚えた。母娘にとって永遠に続くかのようなおぞましい刻が流れた。








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