学校での一日が終わり、校門を出ると由美子の心は深い暗黒に溶けて無くなる。残るの
は果てしない不安の真っ暗な闇そのものであった。由美子の足は、吸い寄せられるように
あの家へと向かって行く。あの日、由美子は祐一と美夏と言う二人の兄妹によって、二度
と消すことの出来ない淫獣の烙印を刻み込まれたのであった。

(もう永遠に、あの家から逃れられないんだわ・・・)

由美子は哀しく心の中で呟いた。あの時の忌まわしい記憶が蘇る。祐一と獣のように交わ
り合う由美子。その淫らな姿は、美夏によって余すところ無くビデオに撮影されていた。
そして、そのビデオテープを絶対に公表しないと言う条件と引き替えに、あの家で牝犬奴
隷となる事を誓わされたのである。そうして昼間は高校教師、夜は牝犬見習いとしての生
活が始まった。

 人目を避けるように歩いていた由美子は、やがて大きな門の前に辿り着いた。門からは
高さ2m程の塀が邸宅をぐるりと囲んで、周囲からは中の様子は伺えない。由美子は、そ
のまま表門を通り過ぎて、反対側にある小さな裏門へと向かった。周囲に人気の無いのを
確認すると、インターフォンのボタンを押して自分の名を告げる。自動ロックの錠が外れ
る金属音と同時に、急いで中に滑り込んだ。門扉が閉まると、今度はロックされる音が再
び響いた。由美子は、そこで着ている服をすべて脱ぎ捨てて全裸とならねばならなかった。
高い塀に囲まれている為に周囲から見られる恐れは無いとは言え、家のドアまで丸裸で歩
かねばならない惨めさと羞恥で顔が赤らむ。

ドアを開いて由美子を出迎えたのは美夏だった。今は制服から、いかにも御嬢様と言った
シックな洋服に着替えていた。そして手にした鎖の先の首輪には全裸の留美子が四つん這
いで繋がれている。それは、まさに白い牝犬そのものを思わせる姿だった。

「うふふ・・ホントに先生の体って女の私が見ても、そそられちゃうわ!」

美夏は、悪戯っぽい笑みを浮かべながら由美子の体の隅々まで眺め回す。教え子である遙
か年下の美夏の前で全裸の姿を晒さねばならない屈辱に体を震わせる由美子。

「今日は、とっても良い物見せてあげるわよ!その前にお兄さまに御挨拶しなくちゃね!
さぁ、お入りなさい!」

由美子の先に立って歩く美夏の足元を、鎖に繋がれた留美子が四つん這いで付いていく。
性器も肛門も晒して生きて行かねばならぬ惨めな牝犬の姿に、由美子は明日の我が身を思
って胸が潰れる思いだった。

(あぁ〜っ、人間が犬に堕とされるなんて・・こんな事が・・ホントに・・)

今でも悪夢の中を彷徨っている思いである。美夏が案内した部屋には祐一が、いつものよ
うに下着一枚身につけぬ姿で悠然と待ちかまえていた。

「ゆ、祐一様、遅くなりまして申し訳ございません。由美子、只今、参りました。」

囁くような声で、そう言いながら祐一に尻を差し出し、大きく股を開いて上体を前に倒し
た。祐一の目の前に、圧倒的なボリュームで由美子のヒップが晒される。更に手を後ろに
回して震える自らの指で秘裂を押し広げる。

「ゆ、由美子でございます・・・」

惨めさに声を詰まらせる。そこには人格など入り込む余地はなかった。性器と肛門だけが
自分の存在そのものなのだ。

「言いつけた事は、ちゃんと守ってるかい?」

由美子の陰核を指先で摘みながら祐一が尋ねた。

「あひ〜っ、は、はい!」

由美子は自分の部屋では、常に素っ裸で過ごす事を命じられていた。そして必ず開け放し
た窓に向かって四つん這いで30分、そして、ちょうど主人に向かって腹を見せて絶対服
従を示す犬のように、M字開脚の両足を自分の腕で抱きかかえながら、自分の恥部を差し
出すポーズで30分の間、性器と肛門を晒し続けるのが課せられた日課だったのである。

「ふふふ・・・、こうして、もう濡れ濡れになってるとこ見ると、本当に守ってるみたい
だな!」

「あぁ〜、おっしゃらないで・・」

「牝犬になる為には大事な訓練なんだよ、そうやって何時もオマンコと尻の穴を露出させ
とく事で、自分が、もう人間じゃなく一匹の牝だって身に染みてわかってくるのさ!」

(うぅーーっ・・)

祐一の言葉は確かに当たっていた。誰かに見られているかも知れない不安に怯えながらも
開け放した窓に向かって自分の恥部を晒しながら、その惨めさが何時しか妖しい喜びと変
わっていく事が由美子には恐ろしかった。

「うふふ・・・、明日からは学校へもノーパンでいらっしゃいね。今後、一切下着の着用
は許さないわよ!ちゃんと私が毎日学校でチェックしてあげるからね!わかった?」

美夏の指が由美子の秘裂を、すっと撫でる。

「あうっ!わ、分かりましたわ・・美夏様!」

兄妹の前で浅ましい姿を晒す由美子の目に涙が滲んだ。

「さて、今日は牝犬修業のひとつとして、面白いもの見せてやるんだったよな?」

そう言って祐一は、美夏にウィンクする。美夏は硝子戸棚を開いてジャムの小瓶を思わせ
る容器を取り出した。それを見た留美子の顔が引き攣る。

「ねぇ、先生、これ何だかわかる?」

悪戯っぽく微笑みながら瓶の蓋を外して由美子の鼻先に突きつけた。

「うっ!」

何とも言えぬ生臭い悪臭に顔を歪ませる由美子。瓶の中には白っぽい半透明なゼリー状の
液体が入っている。

「うふふ・・・これはね発情期の本物の牝犬から採取した発情ホルモンと媚薬を組み合わ
せて作った、人間の牝犬と本物のオス犬を交尾させる時に使う薬なの!」

由美子の顔が見る見る青ざめる。

「これをオマンコに、塗り込んだら、いつでも発情期の牝犬が出来上がるって訳ね!そり
ゃ、もうオス犬達が涎を垂らして大喜びで集まって来るんだから!」

そう言って美夏は、さも楽しそうに笑い声をあげた。

「それにしても、この臭いは強烈だよな!」

側で祐一が鼻を摘んで顔をしかめている。

「そうそう、お父様が、おしゃってたけど、この薬を一ヶ月もオマンコに塗り続けると、
すっかり臭いが染みついて取れなくなるそうよ。そう言えば留美子も最近では薬塗らなく
ても牝犬の匂いがプンプン漂ってるような・・」

兄妹は、ケラケラ笑い合った。

(あぁーーっ、なんて酷い・・・)

由美子は身震いしながら二人の話を聞いている。

「まっ、そう言うわけで今日は牝犬留美子の旦那様を、先生に御紹介して2匹の熱々カッ
プル振りを見て勉強して頂こうって事なのさ!」

「お、お母様の旦那様って、ど、どういう事ですの?」

「うふふ・・勿論、お父様の事じゃなくてよ、留美子がお父様の妻って言うのは形だけで
本当の旦那様は、ちゃんと別に居るのよ!庭の犬小屋にね!」

信じられない美夏の言葉に驚愕する由美子。

「ほら、もう、この薬の臭いを嗅ぎつけてクンクン鼻を鳴らしてるでしょ!さぁ、留美
子!旦那様がお待ちかねよ!たっぷりと塗ってあげるから、今日は先生に旦那様のジョン
との熱々カップル振りを、たっぷり見せつけてあげなきゃね!」

留美子に四つん這いの尻を高々と掲げさせて、美夏は発情剤を指先に掬い取ると、どろど
ろしたゼリー状の液体を留美子の秘裂に塗り込んでいく。

「はうぅーーーっ!」

顔を仰け反らせて辛そうな悲鳴をあげる留美子。それは生臭い悪臭を放ちながら激しい痛
痒感を留美子の性器に与え始めていた。

「あひぃーーーっ・・」

美夏の指の動きに呼応するように留美子は双臀をうねらせる。

「うふふ・・すっかり交尾する準備が出来たみたいね!さぁ、犬嫁らしく旦那様を色っぽ
く誘ってごらん!」

祐一が鎖を引いて犬小屋から一匹の大型犬を連れ出してきた。発情ホルモンの臭いに興奮
し、ハッ、ハッと舌を出しながらの激しい息遣いで、鎖を持つ祐一を引きずり倒さんばか
りの勢いである。その姿を見て留美子の中にかろうじて残されていた人間の部分が弾け飛
んだ。これまでに受けた調教と恐ろしい薬により留美子の体は一匹の牝獣となって逞しい
オス犬を求める。ジョンとは、すでに2ヶ月近く夫婦として共に暮らし交尾を重ねている
うちに愛情と言えるものさえ芽生えていたのかも知れない。

「あぁ〜、あなた、留美子のオマンコの匂いで、そんなに興奮して頂いて嬉しいわぁ〜!
待っててね、すぐに、あなたにぶち込んで頂きますからね!」

留美子は仰向けに寝転がると、高々と両足を持ち上げてM字に割開く。そして両腕で膝の
裏を抱え込んで絶対服従のポーズをとる。ジョンの目前に留美子の秘部があからさまに、
さらけ出された。

「いいわよ、あなたぁ〜来てぇ〜」

「さぁ、ジョン、女房のオマンコ、たっぷり味わいな!」

祐一が首輪に繋がれた鎖を解き放つやいなや、脱兎の如く留美子に飛びかかるジョン。
留美子の秘裂に狂ったように鼻先を擦りつけ、くんくん匂いを嗅ぎ取り、長い舌を伸ばし
てペロペロ舐め回すのだ。

「あーーーーーーっ!」

感極まったように留美子が絶叫する。ジョンは留美子の腹に前足をかけて覆い被さると猛
り立つペニスを秘裂に突き入れて激しく腰を前後に振り立てた。

「あぁ〜ん、あなたぁ〜、いいわ〜!」

留美子は、いつしか両腕でジョンの体にしがみついていた。激しく動くジョンの腰に留美
子の白い太股が絡みつく。

「ああっ、あなた、あなた〜!」

うわごとのように留美子はジョンを呼び続ける。それは人間の牝犬と本物のオス犬との余
りにも淫らな交尾であった。由美子は、この世の物とは思えぬ光景を虚ろな眼差しで、ぽ
かんと見つめ続けている。

「うふふ・・・初めて、こんな物見せられたんだから、先生も相当ショックが大きかった
みたいね!」

美夏は、祐一の傍らに寄り添い、白魚のような指先で、兄のペニスをしごいている。

「ふっ!ジョンの奴も、すっかり人間の牝が気に入ったみたいだし、そのうち先生も抱か
してやろうな!」

美夏と祐一は目を見合わせて、妖しく微笑み合った。

「あはぁーーーーーーん!」

留美子の歓喜に震える声が響き渡った。今は四つん這いになって、ジョンに尻を抱かれて
いる。ジョンの黒い体と、留美子の真っ白な尻が、激しくうねり狂う。

「ねぇ、お兄さま、抱いて・・」

いつしか裸になった美夏が、祐一の胸にしなだれて、おねだりをする。留美子とジョン、
そして美夏と祐一のカップルが繰り広げる淫靡な光景を、由美子は魂を無くした人形のよ
うに、ただじっと見つめているだけだった。



            エピローグ(そして3ヶ月後)



 辺りが夕焼け色に染まる頃、由美子は学校を終え、あの家へと歩いている。今では不安
な気持ちは、跡形もなく消え去っていた。むしろ、今あるのは牝獣として生きる事の喜び
かもしれない。それほど、この数ヶ月の間に起こった出来事は由美子の魂を暗い闇へと連
れ去ってしまったのである。

(あぁ、この匂い、学校のみんなは気付いてるかしら・・)

祐一と美夏による牝犬調教は、すでに由美子をジョンと交尾させるまでに進んでいた。今
では毎日、あのおぞましいゼリーを塗られているのである。家に帰されてから風呂で洗い
流しているとは言え、いつか美夏が言っていたように、いつしか自分の匂いとして染み込
んでいるような気がしてならなかった。

(そう言えば、最近、妙に野良犬が私の側に寄って来るような気がするわ・・)

ふと気配を感じて後ろを振り向くと、真っ黒な野良犬が匂いを嗅ぎ取るように鼻先を突き
出しながら、じっとこちらを見つめている。

(ま、まさか・・・)

思いを断ち切るように再び早足で歩き始める由美子。もう日も沈み辺りに人影も無くなっ
ていた。もう5分も歩けば、あの家に辿り着くと言うところで由美子は、ハッと立ち止ま
った。由美子の前に茶色の大きな犬が現れて、ゆっくりと近づいてくるのだ。ハァーハ
ァーと荒い息使いが聞こえてくる。逃げようと後ろを振り向くと、そこにも先程から付い
て来た黒犬が由美子を見つめていた。そればかりか何時の間にか黒犬の他にも3匹の野良
犬が加わっているのだった。

(あぁー、やっぱり、私の匂いを求めて・・・)

野良犬達に囲まれた恐怖に震えながらも、由美子の中の牝犬がうずいていた。すでにジョ
ンとの交尾によがり狂うまでに堕ちてしまった由美子なのだった。

(私が欲しいのね・・いいわ!私は牝のフェロモンを振りまいて、オス犬に抱いて貰う牝
犬ですもの。)

「さぁ、付いてらっしゃい!」

由美子は人家から離れた空き地へと向かって、ゆっくり歩き出した。雑草をかき分けて、
暫く進むと壊れかけた工場の建物が、ひっそりと佇んでいる。そこで由美子は服を脱いで
全裸になった。オス犬達の荒い息が近づいてくる。ゆっくりと四つん這いになって、真っ
白な尻を差し出す由美子。

「これが人間の牝犬のオマンコよ、さぁ、好きなだけ味わっていいのよ!」

誘うように尻を振って見せた。オス犬達は、そんな由美子に警戒心を解いて走り寄り、我
先にと由美子の尻の間に鼻先を突っ込んで匂いを嗅ぎ回した。

「あぁーーーっ!」

由美子の媚肉が喜びに打ち震える。やがて荒い吐息と共にオス犬達は次々と由美子の尻に
飛びかかっていった。オス犬に抱かれた由美子の尻が、いつしか昇った月の光に照らされ
て、何時までも妖しく、うねり狂っていた。



                ・・終わり・・



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淫獣の家  後編