淫欲ホテル(前編)
その日、俺は久しぶりに街の新鮮な空気を吸うため、外に出た。
抜けるような青い空の下、都心の静かなホテルに足を踏み入れたのは、昼ごろだったな。
平日のせいか、店内は閑散としていた。いつものように、俺はエレベーターに乗って最
上階のレストランに足を運んだ。クラシック音楽が静かに流れる、厚い絨毯を敷きつめ
たゴージャスな高級レストランの奥の窓際の席に、ひとりの憂いを帯びたうつくしい人
妻ふうの美女が3歳ぐらいの可愛い女児と昼食を摂っているところだった。
(今日はこのスケにしようかい)
俺は無遠慮にテーブルの向い側に腰を降ろした。コーヒーを注文し、じろじろ舐める
ような視線で女のからだの線を眺めまわす。均整のとれた躯の線が魅力的だ。
胸の上品な膨らみも男ごころをそそらせるしっとりした人妻の魅力をたたえている。残
念なことに下半身の肉付きはそのままではわからねえ。女は俺の露骨な視線に美しい柳
眉をちょっと顰めたが、何も言わずに子供の世話をしている。高い鼻梁と、切れ長の黒
目がとても印象的だ。俺は無言で眺めていたが、手帳にメモをとるふりをして、わざと
手にした万年筆をテーブルの下に転がした。
「おっと・・・・・・・・・・・・」
俺は照れ笑いをしながら、テーブルの下に潜りこんだ。目の前にはすらりと形のよい
人妻の白い両脚がある。こころもち開いたスカートの奥の一条の白いパンティーの閃き
を俺は見逃さなかった。
「奥さん、なかなかいいからだしてるじゃないか、バストは90ぐらいかい?」
俺はおもいっきり下卑た調子で声をかけた。人妻の頬が一瞬堅くなり、きっとした表
情で俺を睨む。
「いいオッパイしてるじゃないか、え? いや、奥さんは着痩せするタイプじゃねえ
かな。だとしたら、バストは90は越えてるんだろ?へへへへ・・・・俺の経験から云うと、
奥さんみたいなスケは、スッ裸に剥いてみると意外におっぱいも、ケツも肉がついてプ
リプリむちむちしてるもんだからなぁ」
ケッケッケッ、と笑う俺を人妻はこわばった表情で無意識のうちに子供をひしと引き
寄せている。俺はにんまり笑ってポケットからあるものを取り出した。フリルのついた
純白のパンティーよ。
「奥さん、これが何だか分かるかい?え、こいつはな、先日ここの女便所を襲ったと
きのもんなんだけどな。俺のおもちゃになった印として貰っておいたもんよ。」
俺はしゃべりながら人妻の前でゆっくり肌着を広げた。股に当たる布の部分はうっす
らと黄色い沁みができている。俺はわざとクンクンと音をたてて臭いを嗅いでみせ、こ
いつを突き付けてやる。
「そのスケはな、真っ白いケツを突き出して便器に跨がってしょんべんしてるまっ最
中だったんだぜ。見てみな、けっこうお汁の多いスケでよう、ずいぶん泣いて暴れたん
だぜ。そのくせこんなに汚してやがってな。男をくわえこみたくってウズウズしてやが
るのが見え見えよ、・・・・・・・・毛までこびり付いてやがるぜ。ほれ、」
俺はそんなことを言いながらいやらしくパンティーをひろげて人妻の鼻先に突き付け
てみせる。
「や、やめて、ひ、人を呼びますわよ!」
たまりかねて人妻は悲鳴をあげたぜ。俺はかまわず続けたな。
「そのくせ、俺のき××まをいったん咥えこんだら、自分から盛んに腰を使ってきや
がるんだぜ、へへへ・・・。声もでかくて、さすがの俺も周りを気にしたほどだぜ。ま
ぁ、その場で抜かずに三連発ぶちこんでやったんだけどな。むフフフ・・・・で、奥さんの
ほうは、今、どんなパンティーを穿いてるんだい?、え、やっぱりフリルのついたやつ
かい?それともおピンクのかい?へへへ・・・・・・・・・・・・まさかノーパンてことはねえよな
?」
「やめて、やめて下さいッ」
「奥さんのパンティのここも、こんなふうに沁みがついてんじゃねえのかい?え、そ
れとも今日は月経かい?」
「だ、誰か来て!」
人妻の声は甲走っていっそう高くなった。しかし誰もきやしねえよ。そのへんは抜か
りはねえわさ。実はここはオレの息のかかったホテルなんだ。こうやって網を張ってる
のさ。
「月経のとき、奥さんはやっぱし、タンポンを使うんだろ?ま、俺の好みからいえば、
タンポンだな。俺は月経中の女と遊ぶのも好きなんだよ。え、わかるだろ?、なんせ月
経のときの女ってやつは、乳首がビンビンに張って人一倍感じやすくなってやがるから
なぁ、それに、よがり泣く声もひときわだぜ。それによ、すっ裸になった女が、後に俺
の手でゆっくりタンポンを引き抜かれるときなんぞ最高だぜ、ただき××まが真っ赤に
なってしまうのは、ちょっとたまんねえけどな。」
俺はケッケッケッ、と笑って手のなかでパンティをもてあそんでいる。人妻は真っ青
な顔で黙り込んでしまったな。全身が瘧のようにブルブル震えてやがるぜ。
「奥さんの方はどうなんだい?月経中はお××こは、我慢するのかい?え、それとも、
ケツの穴のほうで旦那のお相手をするのかい?」
俺はかさにかかっていびりたてる。人妻はやおら立ち上がって、子供の手を引いて立
ち去ろうとした。その前に俺はつ、と立ちふさがると、どんと、胸を突く。 女は座席
に尻餅をついたな。女児が火がついたように泣き出した。俺はおもむろに懐ろからドス
を取り出したな。鞘を抜いてドン、とテーブルの上に突き立てる。刃渡り三〇センチは
あるそいつを目にして、女は忽ち顔の血の気が引いてこわばった。それから俺はシャツ
の前をあけて胸の龍の彫り物を見せてやったら、ブルブル震えだして、視線を合わせる
ことができねえんだ。
「まぁ、座んな、奥さん、え、奥さんよぅ、堅いこと言いっこなしだぜ。奥さんだっ
て、旦那の前じゃ色っぽくスッ裸になって、股をおっぴろげてオ××コのおねだりをす
るんだろ?え、奥さんはどんな恰好でやるのが好きなんだい?オ××コをまるだしにし
て色っぽくおねだりするんだろ?え?バックかい、それとも、シックスナインてやつで
旦那としゃぶりっこをするのかい?」
蒼い顔で黙りこんだ人妻におれはネチネチと続けた。
「どうだい、え?もしなんだったら、俺のスケにしてやってもいいんだぜ、腰が抜け
るほど可愛がってやるぜ。パンティーなんか穿く間もねえくれぇよ、へへへへ・・・・・・・
・・・・・おっと、ただしスケになった以上は、パンティーなんか穿かせねえけどな、いつ
も丸出しで、俺が呼んだら、いつでも、どこでもスッ裸で、おっぱいをピーンと尖らせ
て股をひらいて、すり寄ってくるようでなきゃいけねえ。」
オレはそう言ってポケットから何枚か写真を取りだした。一枚は一糸まとわぬ全裸の
美しい人妻ふうの二人の美女が両手を後ろ手にガッチリ縛り上げられた姿勢でソファに
腰をおろした俺の足元にひざまづき、うっとりと目を閉じ合わせて左右から豊満な乳房
を俺の脛にすりつけて甘えている場面よ。もう一枚は一人の美女が俺のき××まをせつ
なげに白いおっぱいの谷間に挾みこんで、やるせない表情でパイ摺りし、もう一人も俺
の背後からやるせなくオッパイを擦りつけながら舌先を俺の背に這わせてる場面、さら
に一枚は俺の膝に跨って、しっかりキ××マをお××この奥にくわえ込んで結合してい
る写真よ。
「どうだ、え?こいつらももとはレッキとした、いいとこの若奥様だったんだけどよ。
今じゃこうやって俺の鼻息をうかがう淫売奴隷なんだぜ。へへへ・・・二輪車といって
な、ふたりを同時に玩具にするんだがよ、ケツの穴からお××こまでの長さとか、お×
×この色艶や大きさまで、見比べたり、感度を確かめたりしながら、どっちが敏感に発
情して、色っぽくよがり泣くか、味比べするってわけよ、へへへへ・・・・・・・・・・・・ふたり
とも、ケツを振りたてながら、おれのき××まを喉の奥まで咥えこんで、しゃぶり抜い
てご機嫌を取り結ぶ毎日なんだぜ。『開きな!』と、ひとこと命じるだけで、首筋まで
真っ赤になりながらもパカーッといっぱいにお××こを拡げて、奥の奥まで剥き出そう
とそやがってなぁ・・・・・・・・・・そうだ、おもしれえもの聞かせてやろうか」
俺はカセットテープを取り出すと、カセットコーダに入れてボタンを押した。たちま
ちレストランいっぱいに女の悩ましい涕泣が響きわたる。人妻は両手で耳を蔽ったな。
「え、可愛い奴らだろうが、え?、こすれる音もよがり声に交じって聞こえるだろう
?、これはオレのき××まをオ××コに咥えこんで擦れる音なんだぜ。」
人妻は蒼い顔で幼女をひしと抱きしめて、俺の卑猥なセリフに耳を貸すまいと必死の
表情よ。へへへ・・笑わせるじゃねえか。そんなふうに人妻をいたぶっているところに、
中年のウェートレスが席に近付いてきた。
「お客様、どうかなさいましたか?」
優しげな表情のウェートレスの声に人妻は救われたような表情で、口をひらいた。
「この人が、い、いやらしい事を・・・・・・・・け、警察を・・・・・・・・」
「は?、嫌らしいこととおっしゃいますと?」
不審そうな表情で訊ねるウェートレスに俺が答える。
「いや何、この御婦人が俺の前でおっぱいをまる出しにしてみたいっておっしゃるん
だよ。おっぱいが疼いてたまんないから、揉み揉みして欲しいとよ。え、いったい、ど
うしたもんだろうな?」
「う、うそですッ・・・・・・・・・・・・あ、あなたは何ていう・・・・・・・・・・・・」
人妻は絶句したぜ。
「それだけじゃねえんだぜ。この若奥様がおっしゃるには、パンティーも脱ぎますから、
うんと苛めてほしいってねだられてたとこなんだぜ。肛門からオ××コの穴まで、いい
っていうまでおっぴろげますから、じっくり俺に悪戯して欲しいっておっしゃるんだ。
いやいや、まったく男冥利に尽きるとはこのことだぜ。」
俺は頭を掻いて見せたな。
「で、出鱈目ですッ・・・・・・・・・・・・おねがい、警察に」
立ち上がって席を立とうとした人妻をウェートレスは静かに、しかし強い力で押し止
めた。
「あらまあ、そうでしたの。それは、それは、本当にふしだらな奥様ですわねぇ。で
もこんなにステキな殿方が前にいらしたら、女だったら誰でもパンティーを脱いで、お
股を拡げたくなっちゃっても無理ありませんわ。」
「あ、あなたたちは!・・・・・・・・・・・・」
驚愕のあまり、それ以上声が出ない人妻なのさ。ようやく事態を呑込めた模様だ。
「お上品な若奥様としては、少々はしたないんじゃねえかな。そうじゃあねえかい?」
俺は楊子で歯をせせりながら言ってやった。
「そりゃ、そうですわね。でも、奥様がそんなにお熱なら大目に見てあげたらいかが
かしら?奥さま、そのかわり、膣を拡げる際には、子宮の奥まで覗かせてお仕置きをね
だらなければいけませんわ」
ウェートレスの手を振りほどこうと人妻は必死にもがいているが、鋼鉄のように両肩
を押さえ付けられて動けない。ウェートレスの香苗は柔道三段の実力だからな。香苗は
にっこりと偽善的に人妻に頬笑んで優しく諭すように言いやがった。
「ねえ、奥さま?、奥様がそんなに夢中なら、思い切って、こちらの旦那さまのメス
として、お側で飼って下さるようお願いしたらどうかしら?、」
「い、いやぁッ・・・・・・・・・・・・・・・・だ、誰かぁッ!」
人妻はついに悲鳴をあげたぜ。しかし、レストランは俺の息のかかった奴以外はだれ
もいねえ。ざまあみやがれってんだ。ウェートレスの香苗は人妻の背後から肩を抱いて
むりやり立たせると、服の上から胸の膨らみをつかんだな。
「いいオッパイしてるじゃないの。これだったら旦那さまを喜ばせる可愛いメスにな
れるわ。」
「い、いやぁッ、は、放してッ・・・・・・・・・・・・・・・・だ、誰かぁッ!」
「メスというのは、恋人や愛人とは違うのよ。命じられたら、いつでも、どこでも股
を開かされて姦られるだけの最低の家畜のことなのさ。旦那さまの所有されているメス
奴隷の写真を見たでしょ」
「だ、だれか、来て!助けてッ!」
「オッホホホホホホ・・あのメス奴隷たちもネ、最初は金切り声をあげて、今の奥様
みたいに死に物狂いで暴れたもんだわ。でも、今じゃすっかり従順なメスになりきって、
からだの御奉仕で旦那さまのご機嫌を必死で取る毎日なんだよ。二人とも、メスにふさ
わしく、甘ったるく、淫らなことばづかいと、大胆な体位でお色気をまきちらして、旦
那さまの気に入られようと懸命なのさ。だんな様の姿を遠くから見かけただけで、ポオ
ッ、と頬を上気させ、甘ったるい声で『旦那さまぁ・・・』と声をかけつつ、いっぱい
に股をひらいてるわ」
「だ、だれか、来て!だれかぁッ!」
「しかし、だからといって、旦那さまがやさしくメスの肌を弄んで下さるわけじゃな
いのよ。旦那様からすれば、メスはただの嬲りもの、股を拡げて玩具にするための家畜
にすぎないからね。だから、メスがどんなに必死にお色気をふりまいて御奉仕したとこ
ろで、所詮、お仕置きと拷問は免れないのよ。手荒く折檻されて、ヒイヒイ泣きじゃく
りながら必死でからだのつとめを果たすか、事後の折檻に怯えながらおどおどと肉の御
奉仕をするのが、メスのさだめなのさ おっぱいを擲たれたり、煙草の火を押しつけら
れたりするのは序の口で、お尻の穴から陰門にかけて鞭打たれて、お仕置きされて、赤
く腫れあがってることも多いわね。まあ、二度や三度の失神で許して貰えたら運のいい
ほうだわ。」
身の毛もよだつ恐ろしい香苗の発言は、いつか、口調まで乱暴で居丈高なものになっ
ている。人妻は悲鳴をあげ続ける。
「もっとも、メスはしょっちゅう、お××こもケツの穴も苛め抜かれて泣き叫んでい
るからね。旦那さまの所有されているメス奴隷なんかは、声も渇れて涙も乾く間もない
くらい玩ばれ、虐め抜かれて、生傷の絶える間がないんだよ。」
「だ、だれかッ、」
「肉の御奉仕で旦那さまのご機嫌を取り結んだ後で、メスはつとめぶりを査定される
のさ。もてあそばれた際の体位やら、よがり声やら、アクメの回数やら、余興に演じた
芸の巧拙やら、どれだけお色気をふりまいて旦那様を悩殺させ、愉しんでいただけたか
を採点するわけだね。60点以下だと、翌日から食事抜きで終日調教さ。80点以上を
取らないと、鞭は免れないね」
「だ、だれかっ、だれかぁっ・・・・」
「お黙り!」
香苗はいきなり人妻の頬を音を立てて張った。二度三度激しいビンタはほとんど殴打
に近かった。激しい勢いに床の上に倒れたところを、すかさず泣き叫んでいる女児を抱
き上げ、母親の手の届かないところまで離れてしまう。
「まったく往生際が悪いわメスだわね、かわいいお嬢ちゃんがどうなってもいいのか
しら?」
いつのまにか、香苗の手には細身のナイフが握られていた。それを幼児の胸につきつ
けている。人妻はハッとして狼狽えたぜ。
「な、何をするんですッ、こ、子供を返してッ」
悲鳴をあげて子供を取り換えそうとする人妻を、俺は背後からはがいじめに押さえる。
「は、放してッ、ああッ、だ、だれかッ、だれか助けてッ・・・」
絶叫したってダメだぜ。その点は抜かりはねえよ。俺は暴れる人妻を尻目にレストラ
ンの奥にサインを送った。奥からもう一人のウェートレスが姿を現わすのと同時に、香
苗は子供を抱いて、その場から立ち去った。
すべて、計算通りだ。
「それじゃ、後は頼んだぜ。しっかり奥さんに因果を含めるんだ。」
そう言い置いて、俺も中座した。
(続く)